昨年春から，盛んにエライ人が口にするコトバについて，いろいろ考えているうちに，しょうもないことを思いついた。それが，今回のタイトルにした 「不〇不〇」 というような四文字熟語のこと。
『広辞苑』 などの辞書を調べようかとも思ったが，このネット時代のこと。検索した方が早い。というわけで，「四文字熟語」 で検索したら，いくつかのサイトが見つかった。どことも，いろんな国語辞典や四字熟語辞典などを参照しているので，若干の異同はあるものの，ほぼ同じ結果が得られる。
そうした熟語の中からいくつか拾い上げてみた。よく知られているものから，あまり知られていないものもある。ただ，最初に選んだコトバが悪かったのか，どうも ブツブツ系 の文章になってしまったので，そういうのがお好みでなければ，すぐさまここで閉じてください。
意味合いとしては，「する必要もなければ，急ぐ必要のないこと」 ということだろうか。確かに，急がなくてもいいこと，というのはあるかもしれない。「今日でなくてもいいことは，明日，明日でなくてもよければ明後日」 なんて私も思ったことはある。だけど，どっちにせよ，延期するだけの話で，いつかは 「しなければならないこと」 だった。
「する必要のないこと」 というのは，どうなんだろう。人それぞれで変わってくるのではいだろうか。私など思うに，「オリンピック」 は今年に延期されたが，昨年の開催予定の頃より，今年の方が状況は悪くなっていたののだから，「する必要」 はなかったのじゃないか。それ以前に，莫大なカネのかかるオリンピックって，そもそも必要なのか，なんて思ってしまう。それだけのカネがあれば，もうちょっと国民に対しての補償もできるのではないか・・・・
人それぞれで，「不要」 か 「必要」 かは異なってくることということは，某 IOC のエライ人が繁華街に出かけたことに対して，いみじくも，某大臣が公式に表明された通りだ。
「年をとらず，死なないこと」 だろうが，どう考えても，これは夢物語。それに，いつまでも死なないなどという シンドイ ことは，私は考えたくもない。
人に限らないだろうが，生物は，細胞レベルでは，常に新しくなっている。古い細胞は壊され，新しい細胞に置き換わっていく。それは，全身すべての細胞で起きていることで，全身の細胞が入れ替わるのにどれくらい時間がかかるのかは調べていないが，ある時点の 「私」 と 別の時点の 「私」 では，細胞レベルで考えるとまったく違っているわけだ。
そうして新しい細胞に置き換わっているにも関わらず，しだいに老けてくるのは，どうしてなのか。一説では，細胞の染色体の末端にある 「テロメア (telomere) 」 が関係しているという。それは，細胞が分裂するたびに使われる回数券みたいなもので，しだいに失われて短くなっていき，テロメアがなくなってしまうと，細胞分裂できなくなるという。つまり，細胞の 「死」 だ。そのために少しずつ機能が失われ，全体としては 「老化」 していく。
ガン細胞は，この テロメア の減少が修復されているという。だからなのか，1951 年に子宮ガンで亡くなったアフリカ系アメリカ女性から，本人の承諾はないままに採取された，通称 「HeLa 細胞」 は，世界各国で今なお研究に利用されている。
「眠らず休まず」，今，一番このコトバに近い働きをしてらっしゃるのは，医療関係者かもしれない。実際に患者さんを目の前にする医師，看護師，検査技師，救急隊員，その他，臨床に関わるすべての人，そして，ウィルスの研究やワクチンや有効な薬品の研究に携わっている人・・・・
そうした専門家の数は限られている。限られた数の人たちが，ウィルス相手だけでなく，他の疾病などのこれまで同様の仕事もしなければならないわけだ。しかも，「ソーシャル・ディスタンス」 だとか，「テレ・ワーク」 などというカタカナ語とは無縁で，逃げることもできなければ，いろいろなジレンマを感じてもいらっしゃることだろうと推察する。口先だけでも仕事ができたり，文句言える人とは，置かれた場所がまったく違っているわけで，まったく頭が下がるばかりだ。
「いずれの主義や党派にも加わらないこと」。
どうでもいいけど，与党は自分たちの対応が十分ではなかったことを，失敗もあったことを，率直に認めなければならないだろう。野党は野党で，そのことを認めさせた上で，共に，これからの対応策を考えるというスタンスに立たねばならない。それなのに，権力争いに終始している双方には，何も期待できそうにない。
「三人寄れば文殊の知恵」 なんていうことを 「国会」 に期待することができない現状では，将来に光が見えないような気がする。
結局，与党にも野党にも，わずかな 「知恵」 もないのなら，「三人寄っても」 どうにもならないという人材しかいないということなんだろうか。
「ワクチンは十分に準備する予定」，「入院出来ない人のための施設を早急に準備することを検討している」，「新しい治療の方法を進める準備を始めている」，「だから，お前らは，都道府県境を越えて移動するな，いや，仕事にも行くな，買い物は今までの半分にしろ，店は休め，休まないとお前ん所の店名を発表するぞ」，「病気に罹らないように自分で努力せんかい」・・・・・
「だけど，オリンピックやパラリンピックは楽しみにしてるだろ？ あれは，都道府県境じゃなくて，国境を越えてだから，言ってることに間違いないでしょ」，「それに，今こそ，コロナと猛暑という日本らしさで，お・も・て・な・し」，「子どもの感染も増えてるけど，子どもたちには，まとまって集団で見せてあげましょうよ，他の学校行事は止めさせたんだから」・・・・
そんなことを言われても，この国に住んでいる以上，仕方がない。「なにもできていないけど」 少なくとも，「やろう」 とは考えているらしいが，まったく意見の違う専門家や国民の懸念には，聞く耳を持たないのだから 「口に出して何も言わない」 でおくしかない。それに，口に出したところで，シャーないもの。
意味なんてわざわざ書く必要もない。1 億国民，皆感じていることだろう。
「家から出るな！ するな！ やるな！ 言うこと聞かないのなら，店名を曝すぞ。深く考えもしない正義ぶった SNS で何を言われても，知らんからね。わしらの言う事 聞かないんだったらだったら，罰則付きの法整備だってしてやるぞ」
雇い主ベースの 「働かせ方改革」 のおかげで，クビになって収入が途絶えたのに，何の補償もないから，働かなアカンのに・・・
せっかくの 「働かせ方改革」 で人件費を削減したのに，今度は，休業しろだって。雇い主の方も，脅しかけらたんじゃ，お手上げ。
「感染の不安」，「死の恐怖」 の中で，今，「不撓不屈」 の精神でもって，「不承不承」 ながら，生きていくしかない。「自助努力せい」 と言われなくても，収入もなく，貯蓄も崩れていくし，将来の灯りも見えないのだから，自分で 「生命」 を守るしかないのだろう。
「知らないうちに，気づかないうちに」，といった意味だが，一度どこかで書いたと思うが，この数年，世界的に，世の中の状況がどうも妙な方向に変化してきているように思うようになった。いつ頃からは定かではない。ただ，コロナの影響で，そうした，なんとなく，漠然とした 「懸念」 というほどのものが悪い方向に加速しているような気がする。それが，「危機」 と言い切れるものなのかどうか，まだ，はっきりしない。
『スター・ウォーズ』 の ヨーダ ではないが，「未来」 が見えない。ダーク・サイドが忍び寄っているのかも。
そういえば，『スター・ウォーズ』 に こんな場面 があった。ここでは，「フォースがついてるぜ」 と 訳 されているが，別のところでは，「フォースと共にあらんことを」 となる名セリフ。
世界中のすべての人に言おう。
(2021. 8.24.)